FF14 は「レイドバトル」といわれる高難易度コンテンツがあります。
私自身は本当に初期の頃だけそれに参加した事がありますが、なんというか「8人全員で一定のタイムラインに沿って適切な踊りを踊る(そうしないと全滅する)」という、チームプレイの極みといったコンテンツでした。
1~2人上手ければ突破できるモンハンのような優しさはなく、8人のうち1人でもミスるとダメなので、ガチチーム戦。
「予習」なんていう、既に攻略を完了したチームの記事なり動画なりを勉強してから望むのが当然、初見情報ナシで臨みたい勢は死亡確実のコンテンツですね。
続けて失敗した人をなんとなく責める空気が流れたりすることも……皆クリアしたい(のに、他人が足引っ張る)から気持ちはわかるのですが、それほどシビアな面がありました。
ゲームの中にこんな競技戦とも言えるコンテンツを成立させているのは、人は選ぶものの、とても面白く感じたものでした。
FF14 初期(私がプレイしていたのは 2.0 くらいまで)のあたりだと、特定のツールは黙認だったと記憶しています。
現在はツール一切不可、という流れなんですね。
どうしてそのようになったのか、正確な経緯は追わず、自分なりに想像(妄想?)してみるという記事です。
前提として、競技性のあるコンテンツという事
8人で足並みをそろえる高難易度縄跳びなので、もちろんクリア後の報酬も最高ランクです。
いち早くクリアし、ゲーム内でその装備で練り歩く……ゲームを真面目にプレイしている程、憧れてしまいますよね。
ただし称えられるのは、当然それを「正当な方法で入手した」英雄です。
みんなでマラソンしてると思ったら、一人だけチャリンコで参加してるやつがいる。
これがチートプレイの本質。さすがに「正当」とは言いづらい。
ゲーム内に実装されていない「外部ツールを使って」クリア、というのはツールの内容によってはそのくらい差が生じます。
公式 UI やサポート機能の充実
とはいえ、私がやっていた頃の FF14(くどくなりますが、2.0 の頃)はゲーム自体成熟しておらず、プレイヤーが DPS がなにかという知識すらなかった時代がありました。
DPS .. Damage per Second
戦闘中どのくらい自分がダメージを出したかを確認する指標。レイドバトルは制限時間内に敵を倒す必要があるため、各プレイヤーの DPS が一定以上に達していないと絶対勝てない仕組み。
そんな中でのレイドバトルだったので、この頃は DPS 表示系のツールは黙認されていました。
ツールが、公式の足りない部分を補助している、そんな関係性だったと記憶しています。
今はおそらく「足りない部分」は公式で用意されてるのでしょう。
ターゲットが PC だけではなく、コンシューマーゲーム機まで広がった
ツールはその特性上、ゲームとは別のツールが OS 上で動き、ゲームのデータをハックする事で機能します。
ゲーム機の場合は、PC のように別のツールを動かせないですよね。
と、いうことは PC(ツール有)とゲーム機では明らかに「ツールの分差が出る」という事になります。
FPS で、キーボード+マウスプレイヤーが「パッドプレイヤーのエイムアシストはズルい」なんていう話を聞きますが、公式が用意したものでも意見が割れるのです。
あらゆる可能性を追求できる PC(のツール)を、ゲーム機でプレイしている人が快く思わないのは仕方のない事でしょう。
余談ですが、たとえツールを使っていなかったとしても若干の機種差はあります。基本的にゲーム機よりハイスペック PC の方がよりネットワーク応答速度や描画フレームレートが高いため、有利にゲームを進められる事が多いです。
ストVだと、もうプロプレイヤーのほとんどは PC でプレイしていますよね。
FF14 開発チームは出来る限りプレイヤーに寄り添い、公平感を大事にしていると思います。
それが時代を経て、ツール黙認から、明確なツール禁止になっていったのだと推察します。
「どこまでが許されるか」を測るのは困難
スクエニが「そのツールは許せるレベルか」を判断する事は難しいでしょう。
このツールは一見問題ないレベル……と思って公式お墨付きにしたら、隠しや、ツールのバージョンアップでとんでもない機能を盛り込む事も出来てしまうのですから。
また、基本的にゲームから PC で動く別のツールを「100% 正確に」検知する方法はありません。
これは Windows を使っている限り覆せない問題です。裏ルートを防ぐ手立てはありません。
「どこまでがツールなのか」という問題もあると思います。
レイドバトルでは、ほぼ正確に「開始からn秒後、敵は攻撃A(もしくはB)をしてくる」といったタイムラインが決められています。
これについて、4種類の攻略方法があったとします。
- タイムラインを紙に書いて、モニターの横に貼る
- ゲームは1台めのディスプレイ、2台めのディスプレイにエクセルでそのタイムラインを記述したリストを横目で視つつプレイ
- エクセルのタイムラインを動画にして、ゲーム開始と同時にそれを再生(次にどれが来るかをお知らせ)
- タイムラインでランダムな部分(攻撃AかBどちらが来るか)について、ゲームプロセスをハックして正しいタイムラインをお知らせしてくれる
この4種類、どれがツールでしょうか?
4は明らかですが、3は「ただ動画を再生している」だけでもツール的な有利さがあります。でも、ツールではありませんよね。
エクセルで仕事を時短したら「サボってる!」なんて言い出す上司なら、1は許すのに2は許さないかもしれません。
こんな風に、「ツールが悪い」というより「人より有利な状態でプレイする」事が非難されるのであり、なにを有利と思うか、その感じ方が人によって様々な事が事態をより複雑にしています。
問題になってたやつ
現在の FF14 は未プレイなので間違えてるかもしれませんが、左下の UI とか公式っぽくなさそう?
全舞台が見えるズームもツールっぽいです。こちらの方が攻略しやすいですよね。
みんな運動靴で走ってね、っていってるのに一人だけナイキのエアシリーズ履いてる、そのくらいの差はありそうです。
レイドバトルもトップ層はプレイヤー8人と、それを支えるサポート層でプレイするらしいので、なにか不満のあったサポート層から露出……という気がしないでもないですが、チームの公式謝罪では否定しているようです。
真偽はわかりませんが、ただ一つハッキリと言える事があると思います。
この件は「ツール使用告発者がいたから発覚した」だけであり、今後もツールを根絶することは難しい、という事です。
バレずに使えてしまうツールは色々あると思います。
それがどういったものか、については言及を避けますが、サーバーを介したPCゲームを作った経験があれば、想像はつくはずです。
Twitch で攻略をリアルタイムに配信していようと、見えない画面で有利な情報を出すことは出来ます。
「レイドレースは今後、公式でアナウンスしない」なんてこと、本当はしたくないのだと思います。
FF14 開発の方々は、本当ならレースしているプレイヤーの事を嬉しく思っているはずです。(想像ですが)
難しい事ですが、プレイヤーがクリーンに記録を目指す事でしかコミュニティは維持できません。
媚薬に惑わされることなく、正しくプレイしていきましょう!
わたしは FF14 と、それを支える皆さまの事を応援しています!
(諸々の事情で現在プレイしてないですが……)
宝くじでも当たらんかな……